2020.06.11社員研修
FACE診断 ~よりよい関係づくりに向けて~
「FACE診断」はソーシャル・スタイル理論に基づいて、私たちが対人関係場面において取りがちな行動傾向を分析する診断ツールです。ソーシャル・スタイル理論とは、1960年代初めにアメリカの産業心理学者であるデイビット・メリル氏とロジャー・リード氏によって提唱された理論です。
ソーシャル・スタイルは、人の行動を主張性の強弱と感情反応性の大小の2つの軸で捉え、4つのスタイルに分類したものです。
この4つのスタイルは性格分析とは異なり、私たちが対人関係の中で取りがちな行動傾向を表します。
私達の行動はさまざまな欲求によって動機付けられていますが、ソーシャル・スタイルでは2つの軸から見られるそれぞれのスタイルの「欲求」を明らかにしています。欲求のメカニズムを理解することにより、自分の行動の傾向を知り、対人行動に対する「気づき」を深めていくことが可能となります。
4つのスタイルは、F(Friendly)タイプの友好型、A(Analytical)タイプの分析型、C(Controlling)タイプの支配型、E(Expressive)タイプの表現型に分類されます。
自分のソーシャル・スタイルを知ることは同時に、あなたが接する人々の行動とその背景にある欲求や動機を理解することにつながります。対人関係場面で、あなたからどのような言葉をかけてもらいたいか、どのように接して欲しいかを理解した上でのコミュニケーションは、共感的で柔軟性を帯びたコミュニケーション行動を生み出すことでしょう。
私たちはこのFACE診断を単なる行動分析やスタイル対応に留めることなく、「なぜ自分がこのような行動を選択するのか」、「なぜ自分の存在をこのように表現しようとするのか」、また「どうして相手を苦手と捉えてしまうのか」などをよく検証することに焦点を当てています。それは、お互いの価値観を大切にしながら信頼を築くあなたらしいコミュニケーションのあり方を見つけて欲しいからです。
アメリカの臨床心理学者であるカール・ロジャースの言葉にもありますが、「私としては賛成できない時でも、あなたにとっては妥当性のあることだと承知しています。ただ、あなたをよく理解したいのです。」という姿勢がこのFACE診断の活用を通して、円滑な人間関係を築くための考え方や適切な行動を身に付ける手掛かりになればという願いがあります。
FACE診断や診断に基づくコミュニケーションレッスン、個人相談を承っております。円滑な人間関係づくりの中でのお悩みなど行動傾向を参考に実践的なサポートを行っております。
ご希望の方はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
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