2021.10.15ブログ
What A Wonderful World ~この素晴らしき世界~ (担当:石神)
テレビから懐かしいルイ・アームストロングの「この素晴らしい世界」が聞こえてきました。彼の温かみのある渋い声に引き込まれ、やがて何とも表現しがたい幸福感に包まれていきました。
I see trees of green 私には緑の木々が見える
red roses too 赤いバラの花々も
I see them bloom for me and you 私と君のために咲いているんだ
And I think to myself そして心の中で思うんだ
What a wonderful world なんて素晴らしい世界なんだって
と歌われていきます。
この曲が生まれた背景には、当時の泥沼化したベトナム戦争への嘆きから、1968年にこの歌詞と曲が生まれたと聞きました。
ベトナム戦争は1955年から1975年までの長期に及んだ戦争です。ベトナムでは多くの人々が命を落とし、その当時の人々の心は今も癒えてはいないでしょう。
ソ連(ロシア)とアメリカの代理戦争とも言われていましたが、長きに亘る戦争はアメリカにも暗い影を落としました。そんな中、木々の緑、赤いバラたちが生命の輝きを放っているそんな素晴らしい世界にいるのに、と歌っているようです。
私たちも2年近く続くコロナ禍で人前ではマスクを着用し、行動も制限され、日々の生活は閉塞感に包まれています。暑い夏が過ぎ爽やかな秋風が吹くような季節に変わっても、どこか気分の晴れないそんな朝にこの歌を聴きました。
「この素晴らしい世界」の2番、3番の歌詞にも、私たちがいつも目にしている風景(青空に白い雲、雨上がりの空に架かる虹、行きかう人々の会話や笑顔、赤ん坊の泣き声)が描写されているのです。誰でも見渡せば見つけることができるありふれた光景です。
そんなどこにでも目にすることができる光景が、どれだけ素晴らしく、輝かしく私たちの人生を彩ってくれているか、そんなことを思いおこさせてくれる朝になりました。
コロナだけでなく災害の多い日本では、失うものも多くあったかもしれませんが、私たち一人ひとりにはしっかりと見える(I see)ワンダフル・ワールドもあるのだと思います。
The colors of the rainbow so pretty in the sky 空にとてもきれいな虹が架かる
Are also on the face of people going by 行き交う人々の顔にもね
What a wonderful world なんて素晴らしい世界なんだって
シェアする