2024.12.25ブログ
ひょっこりひょうたん島のようなシステム・コーチング(担当:石神)
今年も残り少なくなりました。 気づいたら今日はクリスマス。
今年も多くの方々に支えられ、幸せな一年であったと心の中は感謝の気持ちでいっぱいです。
今年も「システム・コーチング」の普及と活動の過程で多くの学びや気づきがありました。
夏から秋にかけてはその学びや気づきをブログに載せなければと日々思いながらも、つい後回しにしてしまいました。
日々の中で、感じたり、気づいたりしたことは沢山ありましたが、その内容を文字で表現するには少し違ったエネルギーがいるように思えていました。
「システム・コーチング(関係性コーチング)」は、実際に体験して頂くことで、その醍醐味が味わえるものと思い、当初は関心を持たれた組織体には一部無料体験を重ねながら活動をしてきました。
ここ数年の社会環境の変化は、職場チームの関係性を単なる課題のみの繋がりと捉えるだけではなく、組織で働く人々への人間性を重視するという高まりに繋がってきています。
チームの関係性をもっと高次元で捉えていくことで、仕事の質もメンバーと共に在ることの喜びも存在しないことへの気づきが高まって来ているように思います。
働く人々の中には周囲とのつながりを持てずに、メンタルに課題を抱える人も少なくないことも要因のひとつかもしれません。
また、「心理的安全性」という言葉が産業界に広まっていく過程で、職場環境を整えていく上でもこの私たちの活動が追い風のようにも感じています。
今年はIT企業での仕事が多くありました。
商社や物流など、また非営利団体の組織でもお声がかかるようになり、組織の文化、組織の体質の強化が働く人々の人間関係の質を重視させる時代になってきたことを嬉しく感じています。
システム・コーチングでは、メンバー個々人が今抱えている仕事の課題や取り組み内容を一旦脇において、車座になりながら、お互いに決めた対話のルールに基づいてこの場に起こっていること感じていることから話を進めていきます。
最初はメンバーに戸惑いがあるようですが、次第に今、ここで起こっている「私たちの関係性」について関心が移っていきます。
最初のメンバーとの船出は、いつも「ひょっこりひょうたん島(1964年から始まったNHKの人形劇)のように感じてしまいます。
ひょっこりひょうたん島は次のような歌で始まります。
「波をちゃぷちゃぷかき分けて、雲をスイスイ追い抜いて、ひょうたん島は何処へ行く。僕らを乗せてどこへ行く。丸い地球の水平線に、何かがきっと待っている~」といった雰囲気がぴったりだといつも思います。
私には、このメンバーの着地点は一体どこになるんだろとワクワク感が満載なのです。
なぜならば辿りつく所はこちらが設定した場所ではなくメンバー自らが進みたいと願っているところ、つまりその着地点はメンバーたちにかかっているからです。セッションを重ねる度に、メンバーは自分の思考や感情のあり方に気づき、そして、お互いの関係性が深まれば深まるほど、そのメンバーたちの心の中に宿っている善意が湧き出し、思いやり、配慮、援助、支援、協力、相互理解といった温かな気持ちの輪やつながりを体験することになるのです。
業種、業態に関わらず私たちの心の中にある善意に満ちたやり取りに変わっていくのです。
このセッションの後半部分では、当初脇に置いていた各々の職場での問題点などを話し合い、課題を皆で見直して頂くことになるのですが、課題内容は当初と変わっていなくても、取り組み姿勢はお互いの信頼関係が醸成された後では、その丁寧さが異なっているのです。
メンバー全員に当事者意識が芽生えているのです。当事者意識とは、次のように解釈しています。
●当事者意識とは、その問題が私に与える影響度合い
●私がその問題に与えている影響度合いの二つの視点で観ています。
今年も、お会いした沢山のシステム・コーチングに参加されたメンバーから、内面に潜む温かな誠意と信頼のエネルギーを体験させて頂き有難い年でありました。
★1964年に放送が始まった「ひょっこりひょうたん島」は、漂流する島が舞台の奇想天外な物語です
シェアする