2025.02.27ブログ
上司先輩と新入社員の関係性について(担当:倉田)

この時期、1年次のフォローアップ研修のご依頼をいただくことが多くあります。
社会人2年目になるにあたって、一年間を振り返り、上手くいったことや上手くいかなかったこと、成長したこと大変だったことなどを振り返ります。そして、2年目に向けて仕事の基本やマインドセットを整え、自己成長のための取り組みを明らかにすることを目的としています。
振り返りの中で「はじめてのことばかりで何をどうしたらよいのかわからなかった」「正解が何かわからなかった」という声がよく上がります。また、そんな時に「先輩に相談をしたくても先輩が忙しそうで相談しづらかった(あくまでも新人目線です)」「どのように相談したらよいのか考えているうちに時間が過ぎてしまった」という意見も多くあがります。
新入社員にとって、正解が多く存在するこれまでの学生の勉強から、答えが決まっているわけではなく、状況判断や柔軟な対応が求められるビジネス社会でのはじめての経験は、戸惑いも多かったことと思います。
この時期から春にかけて多くご依頼をいただく研修のもうひとつに、メンターやOJTリーダーなど呼び方は様々ですが、新人の指導者の研修があります。新人とどのように信頼関係を築き、コミュニケーションを取り、その上でどのような指導を行ったらよいのか、昨今の新人の傾向やコミュニケーションスタイルなどを交えながら実施をする研修です。
その中で「新人はなかなか積極的に上司先輩に関わってこない」「こちらから声をかけられるのを待っていることが多い」といった声が聞かれます。上司先輩はやはり忙しいので付きっ切りではいられないからこそ、わからないことや疑問があれば臆せず声をかけて欲しいという声があがります。
どちらの思っていることもその立場から見ればその通りであり、両者の想いがもっとお互いに伝わると良いと思うこともしばしばです。
そのためには上司先輩と新人と意図的に関係づくりを行うことも重要となります。信頼関係を深めるためにはコミュニケーションをたくさん取って相互理解を深めることが大切ですが、ビジネス上での関係構築においてはコミュニケーションにおける約束事も重要です。
例えば、先輩が忙しくても相談があれば声をかける、忙しくて対応してもらえなくても落ち込まない、上司先輩も新人が声を掛けてきたら今対応できるのか何分後に対応できるのかお互いの中で明らかにするなど。
細かな当たり前のことですが、この当たり前が双方の間で認識がなされなかったり、認識のズレが生じてしまうと遠慮や勝手な思い込みが起こってくるわけです。
昨今は、管理職の要件のひとつに「自チームのよりよい関係づくり」があげられますが、新人研修の中に「上司先輩、同期との関係づくり」を扱って欲しいというご要望も多くいただきます。
職位、職制、年次に関わらずともに仕事をする仲間同士、関係構築は欠かせない要素であることへあらためて認識を深めることが重要であると感じます。そして、関係構築がコミュニケーションの質、仕事の質につながっていることも理解すべき重要なことであると感じています。
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